ジムニーJB64/JB74が搭載する鉛バッテリー
ジムニーJB64/JB74の鉛バッテリーは、アイドリングストップのあり/なしで異なり、以下の表のようになっています。
アイドリングストップ | なし | あり |
JB64 | 55B24L | N-55 |
JB74 | 55B24L | N-55 |
純正品番 | 33610-60GV1 | 33610-71L10 |
この、「55B24L」とか「N-55」は、JIS規格で定められており、JIS規格はそれぞれ
- JIS D 5301 始動用鉛蓄電池
- JIS D 5306 アイドリングストップ用鉛電池
になります。規格上のスペックを色々比較してみました。
55B24L | N-55 | 参考 38B20L | 解説 | |
---|---|---|---|---|
総高さ(端子込み) | 227mm | ← | ← | |
箱高さ(端子ぬき) | 203+0-5mm | ← | ← | |
幅 | 129+0-4mm | ← | ← | |
長さ | 238+0-4mm | ← | 197+0-4mm | |
定格リザーブ キャパシティ | 64分 | ← | 43分 | 満充電後、鉛蓄電池25℃ 25A放電で電圧10.5Vになるまで 連続通電可能な時間 |
20時間率容量 | 42Ah | ← | 32Ah | 満充電後、鉛蓄電池25℃ 20時間率電流で、10.5Vまで 連続通電可能な時間 42Ahは、2.1Aで連続20hということ |
定格コールド クランキング電流 | 370A | ← | 265A | |
軽負荷寿命 | 1,800回 | 項目なし | 1,300回 | |
重負荷寿命 | 記載なし | 項目なし | 記載なし | |
アイドリング ストップ寿命 | 項目なし | 30,000回 | 項目なし | |
充電受け入れ性 | 4.5A | 8.4A | 3.5A | |
回生充電受入制 | 項目なし | 420A・s | 項目なし |
55B24LとN-55では、
- サイズは全く一緒。
- バッテリ容量(定格リザーブキャパシティ、20時間率容量)も一緒。
- エンジン始動時の出力性能(定格コールドクランキング電流)も一緒。
- N-55は、アイドリングストップにあわせて、短期間で充電できるようになっている(充電受け入れ性・回生充電受入制)、また放電/充電の繰り返しにつよい(アイドリングストップ寿命)。
交換するバッテリについて
バッテリーの記号
55 | B | 24 | L |
---|---|---|---|
性能ランク | 外形区分(幅 x 箱高さ) | 外形区分(長さ) | 端子位置 |
※1 | 129mm x 203mm | 238mm | 左が+端子 |
N | - | 55 | (記号なし※2) |
---|---|---|---|
外形区分(幅x箱高さx長さ) | 性能ランク | 端子位置 | |
129mm x 203mm x 238mm ・・・B24と同じ | ※1 | 左が+端子 ※2 |
交換するバッテリーは、車両側のスペースや取り付けブラケットの関係上、サイズは一緒であることが好ましいので、
55B24L に対しては、○○B24L(○○は55かそれ以上。たとえば、75B24Lや80B24LもOK)を、
N-55 に対しては、N-□□(□□は55かそれ以上。たとえば、N-65 や N80 もOK)を
選択すればOKです。
選ぶときに、より数字が大きい(性能ランクが高い)ものを選ぶのか、純正と同じとするのか、迷うと思います。
参考までに、私は過去の経験から、純正と同じ性能ランクでよいので、日本メーカーのものを選ぶようにしています。
多少の性能アップより、信頼性を選びます。
例えば、以下のFB(古河電池)のバッテリー
55B24Lなら
N-55なら
注意したいこと
JB64/JB74以前のジムニー(JB23など)とのバッテリーの違い
JB23など、JB64/JB74以前のジムニーでは、端子の位置が逆のバッテリーが使われていました。(例 38B20R、55B24Rなど)
ジムニーだから同じだろうと、間違ったバッテリーに交換すると、プラスとマイナスが逆接続になり、車両を壊すことになるので、注意しましょう。
アイドリングストップ車には、専用バッテリーを
アイドリングストップ車用のバッテリーN-55は、普通のバッテリー55B24Lより高額です。
高いからといって、普通のバッテリーをアイドリングストップ車で使用すると、バッテリーの劣化が早まります。アイドリングストップは、バッテリーに厳しいのです。
必ずアイドリングストップ用のバッテリーを使用しましょう。
ちなみに、アイドリングストップなしの車両に、アイドリングストップ用のバッテリーを使用するのは問題ありません。ただ、費用対効果があるか(金額分長持ちするか)というと疑問です。
キャンプなどでの、車載バッテリーからの給電について
エンジンをかけずに、満充電のバッテリからどのぐらい電気を取り出せるかは、冒頭のスペックの表の「20時間率容量」が参考になります。
純正採用しているバッテリー55B24L、N-55とも、規格上は
20時間率容量:42Ah
であり、これは20時間流し続けられる電流は、2.1Aということになります。
(20h x 2.1A = 42Ah)
バッテリ電圧は約12Vですので、2.1Aだと約24Wですね。
ちなみに、2倍の4.2A流すと10時間もつか(10h x 4.2A = 42Ah)?といえば、そうはなりません。
もっと短くなります。
JIS D 5301や、JIS D 5306には、参考として、「定格5時間率容量」というのがあります。
バッテリー55B24L、N-55とも、36Ah となっています。(36Ah = 7.2A x 5h)
ここからもわかるとおり、多くの電流を流すと、取り出せる総電流量(電流 x 時間)は少なくなります。
理解したうえで、バッテリー上がりのないように使いましょう。
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