はじめに
Let'sNote CF-QV8(Core™i7-8665U メモリ16GB)と、CF-SV8(Core™i5-8365U メモリ8GB)のCINEBENCH R23を使用した性能比較をしました。
スペック比較
比較したPCのCPUやメモリ搭載量は、以下のように異なります。
モデル | CF-QV8UFLVS | CF-SV8RDCVS |
---|---|---|
CPU | Core™i7-8665U vPro 4コア8スレッド | Core™i5-8365U vPro 4コア8スレッド |
メモリ | 16GB | 8GB |
OS | Windows 23H2 | ← |
一番の違いはCPUです。ただ、コア数、スレッド数は一緒で、クロック周波数が違うのみです。
CPU | Core™i7-8665U vPro | Core™i5-8365U vPro |
---|---|---|
コア数 | 4コア | ← |
スレッド数 | 8スレッド | ← |
クロック周波数 | 1.90GHz | 1.60GHz |
ターボクロック周波数 (1コア) | 4.8GHz | 4.1GHz |
ターボクロック周波数 (全コア) | 2.8GHz | 2.6GHz |
TDP(PL1) | 15W | ← |
TDP up | 25W | ← |
TDP down | 10W | ← |
より高性能なCPUと、より多くのメモリを積んだCF-QV8UFLVSの方が、よい結果が出ると普通は思いますが…
CINEBENCH R23結果
CINEBENCH R23の設定はデフォルトのまま測定しました。
結果は以下のとおり。
結果はなんと、CF-SV8(Core™i5-8365U)のほうがよい結果が出ました。
原因
まず疑ったのが、中古品のために、CPUの冷却性能が落ちているのではないか、ということです。
そこで、原因をさぐるべく、HWiNFO64を使って、CINEBENCH R23マルチコア測定実行中のCPU温度と、あわせてCPUコアクロック、消費電力を記録、グラフにしてみました。
CF-QV8(Core™i7-8665U)の結果です。
CPUパッケージ温度は、ピークで80℃以下、その後はいったん下がり、68℃ぐらいをキープします。冷却不足ではなさそうです。
コアクロックは、初期ターボ時にピーク約3.8GHz、その後、約2.1GHzを維持してたかと思えば、約2.3GHzに上がるという、変な動きをしています。
CPU消費電力は、初期ターボ時にピーク約30W。その後、約15W(CPUのTDPと一緒)をキープしてます。
CF-SV8(Core™i5-8365U)はどうでしょう。
CPUパッケージ温度は、ピークで85℃ぐらい、その後概ね75℃ぐらいを維持。冷却不足ではなさそうですが、CF-QV8に対して高めです。
コアクロックは、初期ターボ時にピーク約4.0GHz、その後、約2.5GHzぐらいで作動。CF-QV8より高クロックです。
CPU消費電力は、初期ターボ時にピーク約30W弱。その後、約20W(CPUのTDP15Wと異なる)をキープしてます。
もしかして、PL1の設定が異なる?ということで、これもHWiNFO64で確認。すると、
CF-QV8(Core™i7-8665U)は、PL1は15.00Wとなっていますが、
CF-SV8(Core™i5-8365U)は、PL1が20.00Wとなっています。
原因は、PL1の設定にありそうです。
どちらもBIOS上で設定変更できるようにはなっていないません。PC本体設計がそういうものなのでしょうか。
ちなみに、BIOSはこの記事投稿時点の最新版である
CF-QV8・・・V1.00L28、CF-SV8・・・V2.00L27 を適用しています。
ただ、過去のCF-QV8登場時のベンチマーク結果や、ネット上にあるCPU自体の性能と比べると、私のCF-QV8はそれらの2/3ぐらいの性能しかでてません。
例えば、CINEBENCH R20マルチの結果が、1500ぐらいに対し、本機は約1000。
コアクロックも、途中でちょっとアップするという、変な動きを見せていますし、このCF-QV8の中古品はなにか問題を抱えているのかもしれません。
調査は継続していますが、本体の不良ではないことを祈るばかりです。
コメント