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ジムニー豆知識

ジムニー豆知識016 スピードメーターの誤差

ジムニー豆知識
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はじめに

スピードメーターの示す速度と、ナビやドライブレコーダーに表示される速度が異なると気づいた方も多いと思います。
そして、これはジムニーに限った話ではありません。
なぜ、そうなっているのか、調べてみました。

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気がついたきっかけ

気がついたきっかけは、ジムニーでなく、別の車両でした。ドライブレコーダーがついており、そこに速度も表示されていました。
その車両で、高速道路をメーターで100km/hになるように走っていたところ、ふとドライブレコーダーの表示をみたら、92km/hと表示されており、その差に驚きました。

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これは車側がおかしいの? ドライブレコーダーがおかしいの?

  • 自動車・・・法規認証制度があって、それに合格している
  • ドライブレコーダー・・・検査制度あるの?

普通に考えると、ドライブレコーダーがおかしいのでは?
と思いましたが、
ナビで速度される速度も合わせて比較してみると、

車のスピードメーター > ドライブレコーダー ≒ ナビ

となっていました。ドライブレコーダーとナビは、GPS情報から速度を算出しています。
これは、車のスピードメーターがおかしいということ?

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法律はどうなっている?

車のスピードメーターの表示に関する法律は、国土交通省で調べられます。国土交通省「道路運送車両の保安基準」のページ

新車登録時

新車登録時は、道路運送車両の保安基準 第46条 速度計等 が該当し、細目告示 第1節 第70条 が適用されます。自動車メーカーが型式認定を取得する際に適用されるものです。

速度計の取付位置、精度等に関し、保安基準第46条第1項の告示で定める基準は、 別添88「速度計の技術基準」に定める基準とする。ただし、型式の指定等を行う場合以 外の場合にあっては、別添88「速度計の技術基準」の規定中3.3.中「0≦V1-V2≦V2/10 +4」を「0≦V1-V2≦V2/10+6(二輪自動車、側車付二輪自動車及び三輪自動車にあっ ては0≦V1-V2≦V2/10+8)」に読み替えるものとし、法第75条の3第1項の規定に基づく 装置の型式の指定を行う場合にあっては、3.1.2.3.中「速度計の数値標識の間隔は一定 でなくてもよい。」とあるのは「英国単位系を使用する国へ販売するための自動車につ いては、速度計の速度をマイル毎時によって表示する場合にあっては、速度計の目盛標 識は、1、2、5又は10マイル毎時のいずれかで、速度計の数値標識は、10マイル毎時又 は20マイル毎時から始め20マイル毎時以下の間隔で、表示しなければならない。

道路運送車両の保安基準 第46条 細目告示 第1節 第70条 より引用

第70条に記載されている、別添88に表示速度誤差範囲が明記されています。

3.3. 速度計の指度は自動車の走行時の速度を下回ってはならないものとする。
3.2.5.の試験速度及び試験速度間において、速度計の指度V1は、自動車の走行時の速
度V2の間において次の関係式に適合しなければならない。
0≦V1-V2≦V2/10+4
V1:速度計の指度(km/h)
V2:自動車の走行時の速度(km/h)

道路運送車両の保安基準 第46条 細目告示別添 第1節 別添88より引用

読みかえれば、法規上、スピードメーターに表示される速度は、

  • 0≦V1-V2 → 実際の速度と同じかそれよりも高く表示しなければならない
    (法規上3.3項で”速度計の指度は自動車の走行時の速度を下回ってはならないものとする。”とも記載されている。)
    かつ、
  • V1-V2≦V2/10+4 → 表示誤差は 実際の速度/10+4 km/h より低いこと

となります。

もし、先ほどのドライブレコーダーの表示する速度が正確と仮定すると、
V1 = 100 (km/h) , V2 = 92(km/h)
 0 ≦ V1-V2V2/10+4
であれば法規を満足しているので、
 V1-V2 = 100 - 92 = 8
 V2/10 + 4 = 92/10 + 4 = 13.2
結果 0 ≦ 813.2 でOKということになりますね。

継続検査(車検)時

継続検査(車検)時は、道路運送車両の保安基準 第46条 細目告示 第3節 第226条が該当します。

(1) 二輪自動車、側車付二輪自動車、三輪自動車並びにカタピラ及びそりを有する
軽自動車以外の自動車にあっては、計測した速度が次式に適合するものであるこ
と。
10(V1-6)/11≦V2≦(100/90)V1
この場合において、
V1は、自動車に備える速度計の指示速度(単位 km/h)
V2は、速度計試験機を用いて計測した速度(単位 km/h)

道路運送車両の保安基準 第46条 細目告示 第1節 第226条より引用
NOTE

道路運送車両の保安基準 第46条 細目告示 第2節 第148条では、
10(V1-6)/11≦V2≦(100/90)V1
V1は、自動車に備える速度計の指示速度(単位 km/h)
V2は、速度計試験機を用いて計測した速度(単位 km/h)
となっており、第70条と異なります。
ジムニーは「指定自動車」にあたるため、この第148条は適用されません。
細目告示 第2節は「指定自動車以外」に適用されます。
適用範囲の詳細は、第1節は第5条、第2節は第83条、第3節は第161条に規定されています。

この場合も、もし、先ほどのドライブレコーダーの表示する速度が正確と仮定すると、
V1 = 100 (km/h) , V2 = 92(km/h)

第226条では
 10(V1-6)/11≦V2≦(100/90)V1
であれば法規を満足しているので、
 10(100-6)/11≒85.45
(100/90)V1 ≒ 111.11
結果 085.45 ≦ 92111.11 でこちらもOKということになりますね。

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道路運送車両の保安基準ではどこまで許容している?

式ではピンとこないので、表にしてみました。式は変換してあります。
V2は保安基準では、「速度計試験機を用いて計測した速度」とされてますが、ここでは、「実際の速度」と言い換えてます。

表1:メータの速度表示許容範囲
表1:実際の速度V2に対するメータの速度表示V1の許容範囲 単位[km/h]
表2:実際の速度V2の許容範囲
表2:メータの速度表示V1に対する実際の速度V2の許容範囲 単位[km/h]

新車時と車検時で、車検時のほうが甘いのは、経年劣化やタイヤの摩耗等を加味したものだと思います。

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なぜ誤差がある?(考察)

スピードメーターの速度表示は、JB64, JB74ジムニーも含めおおよそ世にある車は、仕組みとして下のように計算して表示させてます。

タイヤの回転数[回転/毎時] × タイヤ1回転で進む距離[km] 

設計者の立場になって考えてみると、これに部品の精度とか、同じ規格でもタイヤ外径が微妙に違ったりだとか、あとアナログメータだと、背の高い人、低い人、シートポジション違いなど、メーターをみる目線が違い、微妙に読み取り値が変わってきます。
それらを加味しても法規を守らなければならない、となると、

安全をみて、いくらか上乗せして表示する必要がある

のだと推定します。誤差というより、マージンをとっているということですね。

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誤差は小さい方がよいのか?

実際の速度とスピードメータに表示される速度の誤差は少ない方がいい、と思われますが、

純正より大径タイヤに履き替える人にとっては、誤差が多いほうがよい!

となります。
例えば、

純正タイヤは、175/80 R16 で外径 686mmです。
例えば、OPEN COUNTRY R/T 185/85 R16は、外径 720mmです。
その差(割合)は、約1.05倍
同じタイヤ回転数で進む距離も約1.05倍になるので、スピードメータ表示速度が同じでも、実際は1.05倍早く走っていることになります。
もし、純正タイヤで誤差が±0kmだった場合
純正タイヤ:メーター読み60km/h 実際速度 60km/h
OPEN COUNTRY R/T 185/85 R16:メーター読み60km/h 実際速度63km/h

実際の速度より、3km/hほど低い速度が表示されることになります。

もともとの設計で誤差(実際速度より高い速度が表示される)があった方が、メーター表示速度が実測に近づきます。なにより、実際の速度より低いメーター速度表示は、安全上よろしくないですね。

実際、私のジムニーJB64は、OPEN COUNTRY R/T 185/85 R16 をはいていますが、
メーターで、60km/hのとき、ナビ、ドライブレコーダーの速度表示は、58から59km/hあたりを表示していましたのでかなり、実際の速度に近い表示になりました。

60km/h
60km/h
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おわりに

さらに大径タイヤをはこうとされている方の参考になれば、と思います。

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