前回からの続きです。
MX Linuxを起動し、各種設定とPironman5のユーティリティソフトのインストールをしていきます。
MX Linux起動・初期設定
Pironman5に内蔵したSSDに書き込んだMX Linuxを起動します。
microSDカードが入っていないことを確認して、Pironman5(+Raspberry Pi 5)の電源を入れます。
初回の起動時は、ログイン画面が表示されますが、そのまま何もしないで待ちます。
設定画面が現れますので、ここから初期設定をしていきます。
まずは、システム言語を設定します。
赤枠の部分をクリック
言語リストが表示されるので、「ja_JP.UTF-8 日本語(日本)」を選択して、「OK」をクリック
戻ったウィンドウで、「Remove MX manuals for languages other than system default」をクリックします。
しばらくまちます。
「Close」をクリックして、システム言語の設定を閉じます。
しばらくまちます。
キーボードを設定します。
US配列キーボードを使用する場合は、このままでOKなので、「次へ」で先へ進みます。
ここでは、日本語配列キーボードへ変更していきます。
「キーボードの設定を変更」をクリック
キーボードの選択ウィンドウが表示されるので、右側にある「+」をクリックします。
赤枠部分をクリックして、
日本語キーボードレイアウト「Japanese」を選択します。
「Variants」はリストを見て、該当するキーボードがあれば設定しますが、標準的な日本語キーボードであれば、「No Variant」でOKです。
「OK」をクリックします。
日本語キーボードを最上位に移動するため、「Japanese」を選択した状態にして、ウィンドウの右側にある、「↑」をクリックします。
日本語キーボードを最上位に移動したら、「OK」をクリックして、キーボードを設定を終了します。
「次へ」をクリック
コンピュータ名、ドメイン名、MSネットワーク(=Windowsネットワーク)用SaMBaサーバーの要否、ワークグループの設定をします。
今回の例では、コンピュータ名の設定と、SaMBaサーバーを使用するため、チェックを入れました。
地域関係の設定です。
ロケールは、「日本 - 日本語」になっているので変更不要です。
時刻の設定で、時間帯を変更します。
「システムクロックに現地時刻を使用する」は任意です。
時間帯は、「Asia」「Tokyo」に設定。
今回は、「システムクロックに現地時刻を使用する」にチェックを入れました。
規定のユーザアカウントを設定します。
任意の規定のユーザーログイン名と、パスワード(2ヶ所)を入力します。
入力し終えたら「次へ」をクリック
しばらくまちます。
設定が完了すると、自動的に再起動します。
起動時にロゴが表示され、
MX Linuxが起動します。
MX Linux WiFi設定
有線LANを使用する場合は、この設定は不要です。
無線LAN(WiFi)の設定です。「設定マネージャー」からもできますが、左端にあるパネルからの設定が簡単です。
赤枠で囲ったアイコンを左クリック→「利用可能なネットワーク(A)」→利用するWiFiネットワークを選択します。
無線LAN(WiFi)のパスワードを入力して、「接続」をクリックします。
無線LAN(WiFi)認証中は、アイコンが画像のようになります。
無線LAN(WiFi)に接続すると、右上にメッセージが表示され、パネルのアイコンが変化します。
SSD使用領域の拡張
この先、OSのアップデートやアプリのインストールなどを実施する前に、SSDの使用可能領域を広げます。
画像はGPartedで、SSDの状態を見たものです。
MX Linuxで使える領域は、およそ8GBとなっており、SSDのほとんどが未割り当て領域のままです。
これをすべて使用できるようにします。
「Raspberry Piの設定」を起動します。
左下のメニューから、「システム」-「Raspberry Piの設定」で、起動できます。
パスワードを求めてきますので、入力します。
「6 Advanced Option」を選択状態にして、「Enter」キーを押します。
「A1 Expand Filesystem」を選択状態にして、「Enter」キーを押します。
領域拡大処理が実施されます。
ほぼ一瞬で終わります。
正常に終了後は、再起動後に反映されるとのメッセージが表示されます。
「Enter」キーを押して「<了解>」します。
もとのRaspberry Piの設定画面に戻るので、「Tab」キーを使って、「<Finish>」まで移動し、「Enter」キーを押します。
再起動するか確認してきますので、「<はい>」を選んで、「Enter」キーを押します。
再び、GPartedでSSDの使用状態を確認しました。
すべての領域を使用できるようになってます。
アップデート
ここでMX Linuxのアップデートをしておきます。
デスクトップの何もないところを右クリックして、「Open Terminal Here」を選択し、Terminalを起動します。
「sudo apt update」と入力し、「Enter」キーを押します。
パスワードを求められるので、入力すると、パッケージの情報が最新に更新されます。
「sudo apt upgrade -y」+「Enter」で、アップデートされます。
終了したら、念のため再起動します。
GPIO電源を停止するためのシャットダウン設定(Pironman5特有)
これは、Pironman5
特有の設定です。
Raspberry PiのGPIOから供給されるOLED画面やRGBファンがシャットダウン後も動作し続けないように、GPIO電源の停止を設定します。
Terminalを開いて、以下コマンドを入力します。
sudo rpi-eeprom-config -e
テキストエディタが開きますので、
POWER_OFF_ON_HALT=1
を追加します。
「CTRL」+「o」で保存
「CTRL」+「x」で終了
します。
その後、処理が完了するまで待ちます。
プロンプト($)が表示されれば完了です。
Pironman5のユーティリティソフトのインストール
これは、Pironman5
特有の設定です。
Pironman5のOLEDディスプレイ表示と、冷却ファン制御を行うソフトをインストールします。
Terminalを使用します。
まずは、パッケージ情報を最新にするため、
sudo apt update
を実行します。
次に、
sudo apt install git -y
で「git」をインストールします。
sudo apt install python3 python3-pip python3-setuptools -y
で、Python3関係をインストールします。
必要なファイルを保存するディレクトリを作成します。今回は、ホームディレクトリに「src」という名前のディレクトリを作成しています。
cd ~ ・・・ホームディレクトリに移動
mkdir src ・・・src ディレクトリ作成
cd src ・・・srcディレクトリに移動
Pironman5の必要なファイルをダウンロード(Clone)します。
git clone https://github.com/sunfounder/pironman5.git
その後、
cd pironman5
でディレクトリ「pironman5」へ移動します。
sudo python3 install.py
で、インストールします。
インストールが終了すると、リスタートするか聞かれますので、「y」を入力します。
これで、OLED画面に、CPU、RAM、ディスク使用量、CPU温度、Raspberry PiのIPアドレスが表示され、LEDが青色で呼吸モードに点灯、冷却ファン制御が開始されます。
次は
おおよそのセットアップは終了しましたが、まだ日本語入力や、なぜかMX Linux 23.4では、NASなどネットワークファイルサーバーへの接続ができません。
次は、普通にデスクトップ機として使用するための、日本語入力関係のインストールと、ネットワークファイルサーバーへ接続できない対策を紹介します。
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