Linuxってどこがいいの?編です。
いいところ
基本無料
基本的に無料で使えます。有料のものもありますが、こちらは基本的にお金を払った分サポートしてもらえるもの、主に企業で使う用、と考えてもらえばいいと思います。
また、ダウンロード時に寄付金額の入力が必要なものもありますが、0を入力することで寄付なしでも使えます。ただ、気に入ったら協力してあげましょう。利益を求めているものでなく、運用費用として寄付を募っているので。
ソフト(アプリケーション)も基本無料です。ExcelやWord互換のLibreOfficeや、画像処理ソフトではGIMPが有名ですが、それらも無料です。動画編集ソフト、もちろんWEBブラウザのCheomeやFirefox、メールソフトなど多種多彩なソフトが無料で使えます。
Windowsより動作が軽い(ものが多い)
使ってみると、Windowsより動作が軽いものが多いです。UbuntuはWindows並に重いと言われてますが…。これはデスクトップ環境によるものが大きいです。Linuxのデスクトップ環境は、様々なものがあり、Windowsが高機能化でどんどん重くなってきたのと同様、高機能なものほど重くなっていきます。
古いPCを見捨てない
Windowsは、11から古い機種が切り捨てられました。Microsoftも商売をしているわけですので、これは、しかたがないことだと思います。
Linuxは、10年、20年前のPCでも動かすことができます。32bitCPUもサポートしているものがあります。これは、オープンソースが故、世界中に開発者やユーザーがいるためですね。
見た目や操作性など、多様なカスタマイズができる
デスクトップの壁紙やフォント、タスクバー配置などのカスタマイズは、Windowsでもある程度できますが、Linuxでは、デスクトップ環境そのものに種類があります。代表的なもので、Cinnamon, Fluxbox, GNOME, i3, KDE, LXDE, LXQt, MATE, Xfce など。もちろん操作性も異なります。それぞれが見た目のカスタマイズができます。Windows風のもの、Mac風のものや、スマホ風なんてこともできます。
セキュリティが高い
ユーザー数の差ともいえますが、ユーザの多いWindowは狙われやすく、Linuxを狙ったウィルスは少ないです。
Linuxは昔からサーバーに使われており、もともとセキュリティを重視してきました。その辺が、セキュリティが高いといわれる所以だと思います。
ウィルス対策ソフトも無償であります。
情報が多い
インターネット上で探せばほとんど出てきます。
私の経験例でいえば、発売されたばかりUSBのWiFi無線LAN子機を買ったとき、そのままではLinuxでは動きませんでした。「USBのWiFi無線LAN子機の機種名、Linux」で検索したら、ドライバーのインストール方法が見つかり、無事使うことができました。
進化が早い
オープンソースのため、どこかで誰かが何かを開発してます。同じ目的を持った人が集まると、一気に開発が進みます。うまく動かないものがあると、みんなで集まって解決しています。
私が体験したところでは、上の「情報が多い」で書いたUSBのWiFi無線LAN子機ですが、数か月後のアップデートであとから自分でドライバをインストールしなくても、つかえるようになっていました。
Linuxならなんでもできる
家電やテレビにも使われている、シングルボートコンピュータで使われるOSはLinuxばかり、工作レベルのロボットもLinuxで、電子手帳もLinuxベース、自動車の制御コンピュータもLinux(気になったら「AGL」で検索してみてください)。
マイコン(コンピュータ)をのせた何らかの機械を作る、という場合はLinuxをつかって動かすのが普通になってますね。
わるいところ
よくわからない
Linuxをかじり始めると、debianとかUbuntu、mint、fedora、などという名称が出てきて、それらはディストリビューションという…。初めて聞くとちがいがなんだかわかりません。
また、あるソフトは、Debian用パッケージだけどubuntuで使える、fedoraではそのまま使えない、とか書いてあった。専用なの?専用じゃないの?、そもそも同じLinuxじゃないの、なんで? など、わたしもそう思いました。
まず、ディストリビューション=配布形態、セットにしているソフトウェアがそれぞれ違うということです。そのソフトのバリエーションがWebブラウザはFireFoxで、メールソフトは...というレベルではなく、デスクトップ環境や、ファイル操作、ソフトウェア導入やアップデートの仕組み、各種設定を行う部分、ありとあらゆる部分で組み合わせが可能、オリジナルの機能も追加されていたり、逆に機能を省くのもあります。何をどう組み合わせるのかは、ディストリビューション次第です。
なのでディストリビューション同士を比較すると、同じようで違う、違うようで同じ、違いを明確に説明できない、それが「よくわからない」原因かと思ってます。
ソフトウェア追加導入にも、それぞれのディストリビューションごとに作法が違うので、それゆえに、それにあわせたパッケージが存在してます。
先の疑問で、debian用がUbuntuで使えるのは、Ubuntuがdebianをベースにしていて、ソフトウェア追加導入部分を引き継いでるため。
説明、きりがないですね。
操作性が違うものが多く、戸惑う
メリットとして、カスタマイズ性の高さをあげましたが、逆にいろいろできてしまうがゆえに、戸惑うと思います。
デスクトップ環境でいえば、GNOMEやMATE、Xfceなどいろんなものがあります。操作性はそれぞれに特徴があります。特にいまUbuntuやfedoraに使われているGNOMEは、Windowsになれているかたは、その操作性に戸惑うと思います。
そこまでならまだいいですが、同じデスクトップ環境(例えばxfce)なのにこれは別物では?と思えるものが多数あります。ディストリビューションは違うけど、デスクトップ環境は同じxfceが使われていることがありますが、全く同じではありません。あるディストリビューションのxfceはWindows風、別のあるディストリビューションのxfceはMac風、なんてことがあります。というか、ディストリビューションごとにどこかしら違うのが当たり前になってます。名前が同じなのに違う、が戸惑う1つの原因になっていると思います。
サポートの問題
WindowsはMicrosoftが販売し、使う側はサポートも含めお金を払って購入しているため、それにみあったMicrosoftのサポートを受けることができます。(WindowsのPCを買うときは、PCの価格内にWindowsのライセンス料が含まれている)
Linuxは、ディストリビューションごとにコミュニティやユーザーグループなどコミュニティを頼ることになります。
突然開発がストップし、なくなることがある
Linuxそのものは、開発がストップすることはないでしょう。ディストリビューション単位での話です。基本的に個人やユーザーグループで開発しているものなので、諸事情により開発がストップするものもあります。Webサイトごとなくなることもあります。心配ならばメジャーなものやを選ぶか、今後の計画が明確に公表されているもの、LTS 【Long-Term Support】 長期サポート版という、何年何月までは安定的にサポートします、というものを選ぶという手があります。
種類が多すぎて、きめられない
星の数程のディストリビューション (Debian, Fedora, Arch, Ubuntu, Manjaro など )があります。どんなものがあるかは、distorwatch というサイトを見にいくとよいでしょう。
私も未だにこれをずっと使っていこう、とはなってません。
私は、Ubuntu(GNOME)からはじめ、操作性が好みでない理由から、Ubuntu(MATE)へ。その後mint(cinnamon)を1年ぐらい使用。その間に低スペックPC(セレロンJ4125機)を購入し、mint(xfce)を試し、いまは、メインがMX-Linux(xfce)、ときどきManjaro(xfce)、Manjaro(KDE)、たまにSolusやFedoraを使ってみてどんなんだろうと様子をみるといった具合。
開発スピードも早いので、試したときに不満だったことも、バージョンアップで解消されていることもあったり、見た目もすごくよくなったりして浮気したくなります。
日本語環境ふくめ、環境が完璧ではない
メジャーなディストリビューションでは解決しつつありますが、インストールしただけでは、日本語が入力できないとか、一部機能が動かないというものもあります。あとからインストールや設定をすればよいのですが、この辺が最初に導入をするにあたり、ハードルをあげてますね。やり方を覚えれば、どうってことはないんですが。基本的には何でもできるLinuxですが、各ディストリビューションでどこまで初期状態で盛り込むか、それぞれの考えでやってます。このあたりが、どのディストリビューションを選べばいいのか、まよいどころだと思います。
次回は
次回は、使っているPCのWindows環境をいじらずに(SSDやHDDインストールしないで)USBメモリでLinuxを起動してお試しで使ってみることと、最初に使うにはこのディストリビューションをつかったらどうでしょう、という、おすすめを紹介したいと思います。
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