はじめに
WEBサーバー用のNASを設定していきます。
外部からアクセスできるようにするための設定
ドメインの取得
外部からアクセスできるようにするために、ドメインを取得します。
https://○○.△△.××/あああ の △△.×× の部分です。
SynologyのNASでは、1台につき1つのドメインが無料でもらえますので、今回はそれを使います。
その場合は、Synologyの所有するドメイン△△.××のサブが分け与えられる形となるので、
○○.△△.××となります。
NASの「コントロールパネル」ー「外部接続」ー「DDNS」で、設定とともに取得できます。
ちなみに、DDNSは、Dynamic Domain Name System のことです。
Synology Knowledge Center 「Synology NAS の外部アクセスのクィック スタート ガイド」も参考にしてください。
NASに管理者ユーザー名でサインインします。
DSM画面です。
コントロールパネルをクリックします。
外部アクセスをクリックします。
- DDNSをクリック
- 追加をクリック
ウィンドウが開きます。
- サービスプロバイダ名
- ホスト名
を入れていきます。
サービスプロバイダ名で、「Synology」を選択します。
SynologyのDDNSサービスを利用するためです。
サービスプロバイダ名を選ぶと、入力項目がかわります。
- ホスト名を入力します。「.」の前は、好きな名称、後ろはリストから選択になります。
- 例:webtest.myDS.me
- SynologyアカウントはNASの設定が自動で入ります。
- 外部アドレス(IPv4):「自動」
- 外部アドレス(IPv6):「自動」
- Let's Encrypt から証明書を取得して、デフォルトの証明書として設定する にチェックを入れます。
- (SSL 証明書が既に DDNS ホスト名と一致する場合は、チェックボックスは無効になります。)
- 有効HeartBeat にチェックを入れます。
- 「テスト接続」をクリックしてテストします。
参考 ホスト名のリストです。
接続が正常に行われた場合、
ステータスが「--」から「正常」
にかわります。
「OK」をクリックします。
これで完了です。
Let’s Encryptの無償のSSL証明書の取得
DDNS取得時に一緒に取得していれば不要なので省略します。
ルータでポート転送の設定
外部からWebサーバーにアクセスできるよう、ルーターの設定を変更します。
設定するのは、下記2ポートです。
接続 | プロトコル | 基本のポート番号 | ポート番号の変更 |
Web HTTP接続 | TCP | 80 | 不可 |
Web HTTPS接続 | TCP | 443 | 不可 |
ルータによって、設定画面や名称が違います。今回は、SoftBankのルータです。
Webブラウザから、ルータにログインします。アドレスは、「http://192.168.〇.1」(〇の数字が人によって異なります。)
ユーザ名とパスワードを入れて、ログインすると、この画面になります。
「ルータ機能の設定」をクリック
「ポート転送設定」をクリック
No.1から順番に入れていきます。
No.1から順番に入れていきます。
転送先IPアドレスは、WebサーバにしたNASのIPアドレスです。ここでは例として192.168.100.100にしてます。
「設定を保存する」をクリックします。その後、自動で再起動され、完了となります。
接続確認は、WordPressをインストールした後です。
必要なアプリケーションのインストール
NASにログインして、DSMでの作業になります。
デスクトップで、「パッケージセンター」をクリックして開きます。
Web Station のインストール
Web Stationを見つけて、「インストール」をクリック。
PHPのインストール
WordPress5.9.3では、PHPはバージョン7.4以上が必要とされています。
バージョン8.0もありますが、今回はバージョン7.4をインストールしました。
「インストール」をクリック。
MariaDBのインストール
MariaDBを見つけて、「インストール」をクリック。
phpMyAdminのインストール
phpMyAdminを見つけて、「インストール」をクリック。
アプリケーションの設定
Web Station の設定
Web Stationをクリックして開きます。
ウィンドウが開きます。
- 「スクリプト言語の設定」
- 「ユーザー定義」
- 「編集」
の順にクリック
「設定」タブで、
- PHPのバージョンを選択。ここでは7.4を選択。
- 「PHPキャッシュを有効にする」にチェックを入れる。
- 「display_errorsを有効にして、PHPエラーメッセージを表示する」にチェックを入れる。
「拡張」タブで、
先頭行にチェックをいれ、すべての項目にチェックを入れる。
「保存」ボタンをクリックして、保存。
もとのウィンドウに戻ったら、
- 「Web サービス ポータル」
- 「デフォルトサーバー」
- 「編集」
- の順にクリック
(もしかすると「デフォルトサーバー」がなく、「作成」で新規作成かも)
デフォルトサーバーポータルの編集 ウインドウが開くので、
- HTTP バックエンド サーバーを、リストから選択
- 今回は、リスト表示される中でなじみのある「Apatche HTTP server」の最新バージョンを選びました。(もしかすると、パッケージのインストールが必要かも)
- PHP をリストから選択。今回は、PHP7.4しかインストールしていないので、一択
- 「パーソナルウェブサイトを有効にする」のチェックを外す。
(ここにチェックを入れると、DSMで設定したユーザーのhomeフォルダ内に、Webフォルダが作成され、ユーザーごとのウェブサイトが作れるようです。) - 「保存」をクリック
で設定します。
MariaDBの設定
DSM上で、「MariaDB 10」をクリックして起動。
新しいパスワードを求められますので、入力します。
- 「TCP/IPを有効にする」にチェックを入れ
- 「適用」をクリックします。
phpMyAdminの設定
DSMで「phpMyAdmin」をクリックして起動。
最初に立ち上げると、管理者「root」のパスワード設定画面になります。
- ユーザー:root
- パスワード:任意のパスワード
- server choice:MariaDB 10
- 「実行」をクリック
で設定します。
ログイン画面から、ユーザー名「root」でログインします。
ユーザーを追加します。
「ユーザーアカウント」をクリック
開いたタブの中段あたりにある、「ユーザアカウントを追加する」をクリック
- ユーザ名:「テキスト入力項目の値」を選択
- ユーザ名:任意のユーザー名を入力
ここでは、例としてwebtestを入力 - ホスト名:「ローカル」を選択
- パスワード:「テキスト入力項目の値」を選択
- パスワード:2か所に同じパスワードを入力
- 認証プラグイン:「ネイティブMySQL認証」を選択
- グローバル特権の「すべてチェックする」に知チェックをいれる。
そのあと、一番下までスクロールして
一番右下にある「実行」をクリックして、ユーザを登録
いったんログアウトして、登録したユーザ名でログインできるか確認します。
ウインドウの左上に、ログアウトボタンがあるので、クリックしてログアウトします。
先ほど設定した、ユーザ名、パスワードでログインします。ログインできない場合は、ユーザ名「root」でログインして、設定を見直してください。
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