はじめに
WEBサーバーとして、NASを使うときに気になるのが、性能の問題。とくにWordPressは処理が重いと聞きます。表示スピードが遅いと、SEOの結果にも影響があるとか。
そこで、Webサーバーとして使われることも多いRaspberry Piと、どちらが早いのか、実験をしてみました。
現状把握
現在WEBサーバーに使用しているハード
- NAS Synology NAS DS218j 以下、「DS218j」と記載します。
- 2.5インチ SATA SSD120GBx2 Synology Hybrid RAID
(RAID1相当で稼働)
スペックとしては、
- CPU:Marvell Armada 385 88F6820 デュアルコア 1.3GHz
- メモリRAM:DDR3 512MB
- LAN:Gigabit (RJ-45) X 1
というもの。WindowsPCを基準にしたら、かなり低いスペックのものです。CPUは32bitですね。
↓は現在販売されている、DS218jの後継機種のDS223j。CPUは64bitクワッドコアへグレードアップされています。
速度測定
外部接続での読込速度を測定します。
お馴染み?のPageSpeed Insightsというサイトで測定。
もーろぐトップサイトの http://jpcmoh.myds.me/mohwp/ を測定。
Googleアドセンスも機能させた状態です。
結果 携帯電話:31、デスクトップ:84
デスクトップはともかく、携帯電話は遅いですね。
特に時間がかかっている部分は、
- Time to Interactive が14.2秒
- SpeedIndex が11.0秒
DS218jは遅いのか?
どうやって確認するか
RaspberryPiをつかったWEBサーバーを作り、速度を比較してみます。
方法としては、
- Raspberry Piで、いまのDS218j Webサーバーを置き換える
- いまのDS218jのWebサーバー部分だけをRaspberry Piで動かす
がありますが、1だとそもそもSynologyからもらったドメイン(サブドメインですが)が使えなくなりそうなので、2を選択します。
準備したもの
- Raspberry Pi 4B (RAM 4GB)
- microSDカード 32GB
- ACアダプタ 5V-3.5A
構成
図示するとこんな感じ。Synology NASが持っているリバースプロキシを使います。
ハードの接続は、ラズパイをHubにつなぐだけ。
リバースプロキシは、jpcmoh.myds.meでアクセスされているのであれば、ラズパイ(ここではIPアドレス:192.168.0.4)に飛ばす、という設定にします。設定の方法は、別の投稿で紹介します。
結果
携帯電話:40、デスクトップ:88
携帯電話の
Time to Interactive が14.2秒 → 10.7秒
SpeedIndex が11.0秒 → 5.6秒
携帯電話で9ポイントの改善が見られます。
4年前の一番ローグレードのNASのCPUには、荷が重いんでしょうか。ただ、現状ではRaspberryPiでの運用に不安もあって、迷ってます。しばらくはそのままDS218jでの運用を続けます。
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