はじめに
前回、Pironman5にRaspberry Pi 5を組み込んだので、OSをインストールして、デスクトップPCに仕立てていきます。
Rasberry Pi OSや、Ubuntuは、Pironman5の販売元であるSunFounderにマニュアルがあるので、今回はMX Linuxをインストールしていきます。
MX Linuxは著者のお気に入りのLinux distributionでもあります。
手順としては、以下になります。
かなり長くなるので、このページでは、1〜4までを紹介、5からは別ページで紹介します。
- MX LinuxのOSイメージの準備
- SDカードからRaspberry Pi OSを起動
- 起動ストレージの優先順位の変更
- SSDへMX Linuxを書き込み
- SSDからMX Linuxを起動して設定
SSDはPCIe Gen3.0 x4対応の、Netac製 NV3000 を使用しました。
MX LinuxのOSイメージの準備
あらかじめ、MX Linuxをダウンロードして、USB接続のフラッシュメモリやSSDに保存しておきます。
MX Linuxのサイトを訪れ、「ダウンロード」をクリック
表示された中から、
「rpi_respin」
とついたものをクリックします。
今回の例では、「MX-23.4_rpi_respin」
SOURCEFORGEのサイトが表示され、数秒たつとダウンロードが開始されます。
zip形式で圧縮されていますので、解凍します。
これを、USBフラッシュメモリやSSDなどに保存しておきます。
SDカードからRaspberry Pi OSを起動
Raspberry Pi Imagerのダウンロード&インストール
Raspberry Pi OSの書き込みには、別のPCが必要です。Windowsでも、Macでも、Linuxでも構いません。
ここでは、Windows PCを使用しています。
まずは、Raspberry Pi 公式サイトから、OSの書き込みツールをダウンロードしてインストールします。
SDカードにRaspberry Pi OSを書き込み
microSDカードをPCに挿入(スロットがないPCでは、SDカードリーダーなどを別途用意して接続)します。
インストールしたRaspberry Pi Imagerを起動したら、「デバイスを選択」をクリックします。
Raspberry Piデバイスを選択します。
今回は「Raspberry Pi 5」を選択します。
次に「OSを選択」をクリック
Raspberry Pi OS (64bit)を選択
「ストレージを選択」をクリック
書き込むストレージを選択します。
複数表示された場合は、間違って選択しないように気をつけてください。
すべて選択し終えたら、「次へ」をクリック。
OSのカスタム設定を反映させるかどうか聞かれますが、まだカスタム設定がない(初回なのでしていない)ため、「設定を編集する」をクリックします。
ユーザーやパスワード、WiFi設定をあらかじめしておくことができます。
画像を参考に設定してみてください。
最後に「保存」をクリック。
OSのカスタム設定反映のウィンドウに戻ります。
「はい」をクリックします。
警告が出ますので、書き込み先を間違えていなければ「はい」をクリック。
書き込みが始まります。
正しく書き込みできているかのチェックも実施されます。
書き込みが終わると、microSDカードは自動的にアンマウントされます。
PCからmicroSDカードを取り外します。
Raspberry Pi OSを起動
Raspberry Pi OSを書き込んだmicroSDカードを、Pironman5に挿入、電源を入れます。
しばらくまちます。
初回の起動は、少し時間がかかります。
Raspberry Pi OSが起動しました。
しばらくすると、あらかじめ設定したWiFiにも接続されます。
Raspberry Pi OS 日本語化
ここからは、英語表記を日本語にします。
左上のメニューから、「Raspberry Pi Configuration」を起動します。
「Localisation」タブをクリック
「Set Locale...」をクリック
「Locale」ウィンドウが開くので、
「Language」と「Character Set」を設定します。
「Country」は、「Language」を選ぶと自動的に設定されます。
「Language」を「ja(Japanese)」に、
「Character Set」を「UTF-8」
に設定し、最後に「OK」をクリックします。
Raspberry Pi Configuration ウィンドウに戻るので、「OK」をクリック
再起動するか聞かれますので「Yes」をクリックして再起動します。
再起動後、日本語化が反映されます。
起動ストレージの優先順位の変更
- メニューバーから、「Terminal」を起動
- ターミナルで、「sudo raspi-config」と入力し、「Enter」キーをおします。
- その後、パスワードを聞かれるので、設定したパスワードを入力します。
ここからの操作は、
「↑」「↓」キーでメニュー選択
「Tab」キーで移動
「Enter」キーが決定
となります。
「6 Advanced Options」 まで移動して、「Enter」キーを押します。
Advanced Options のメニューが表示されるので、
「A4 Boot Order」まで移動して、
「Enter」キーを押します。
3つ選択肢が出ますが、一番上の
「B1 SD Card Boot」を選択します。
これを選ぶと、SDカード、NVMe SSD、USBストレージの順に起動となります。
「Tab」キーで「<了解>」まで移動し、
「Enter」キーを押します。
デフォルトのブートデバイスが、SDカードになったことが表示されます。
最初のraspi-configの画面に戻るので、「Tab」キーで「<Finish>」まで移動し、「Enter」
「再起動しますか?」と聞かれるので、「<はい>」を選択し「Enter」で再起動します。
SSDへMX Linuxを書き込み
あらかじめMX LinuxのOSイメージを保存しておいた、USBメモリもしくはSSDをPironman5+Raspberry Pi 5へ接続します。
(今回は外付けSSDを使用しています)
しばらくすると、自動的にマウントされます。
ここで、いったんマウントされたストレージを開きます。
表示されたウィンドウで、「ファイルマネージャーで開く」- > 「OK」か
デスクトップ上のアイコンをダブルクリックで開くことができます。
赤枠内のアドレス(パス)を覚えておきます。
今回の例では、「/media/mohlog/RASPBERRY」
Raspberry Pi Imagerで使います。
Raspberry Pi Imagerを起動します。
Raspberry Pi OSには、最初からインストールされているので、メニューから起動できます。
Raspberry Pi Imager
「デバイスを選択」
をクリック
Raspberry Pi 5を選択
次に「OSを選択」をクリック
表示されるリストの一番下、「カスタムイメージを使う」を選択し、用意しておいたMX Linux のOSイメージを指定します。
ここで、MX Linux のOSイメージを保存したメディアを開くのですが、Windowsとは異なり、Computerの直下にはないので、覚えておいたアドレス(パス)にたどり着くように開きます。
OSイメージを選択して、「OPEN」をクリックします。
「ストレージを選択」をクリック
Pironman5に組み込んだSSDを選択します。
組み込んだSSDによって表示がかわりますので、注意してください。
すべての選択が終わったので、「次へ」をクリック
OSカスタマイズ設定の反映は、「いいえ」とします。
MX Linuxの場合、ここでの設定の反映がうまくいきません。
書き込みの警告がでます。
「OK」をクリック
パスワードの入力を求められますので、Raspberry Pi OSのパスワードを入力します。
SSDに書き込みが開始されます。
書き込みが完了すると、SSDを取り出すかと聞いてきます。
パスワードを入れて、「認証する」をクリックします。
「終了しました」画面が出るので、「続ける」をクリック。
これで書き込みが終了しました。
次回SSDから起動するので、いったんシャットダウンします。
電源が切れたら、microSDカードを取り出しておきます。
次回は
次回は、SSDからMX Linuxを起動して、設定とPironman5のユーティリティソフトのインストールなどを紹介します。
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