はじめに
Intel N100を搭載したファンレスのQuieter4Cの性能はどんなものでしょうか。CINEBENCHでチェックします。
また、内臓ストレージのeMMCの性能はどうでしょうか。
その前に
最近のCPUは、PC本体の熱設計(放熱性能)によって、同じCPUでも性能が変わります。
Quieter4Cが、どういう設計(設定)になっているのか、HWiNFO64にてチェックしてみました。
見るべきところは、PL1とPL2のところです。

PL1は 8.00W、PL2は 10.00Wの設定になってます。
搭載するIntel N100のTDPは6Wとなってます。
ファンレスなので、6Wより下げているかと思いましたが、TDP 10WのIntel Celeron N5105を搭載した、Quieter3Cと同じPL1 8.00W、PL2 10.00Wになってます。
筐体がほぼ同等なので、同じ設定ができる、ということでしょう。
CINEBENCH 結果
CINEBENCH R15, R20, R23の結果です。
測定条件としては、以下の通りです。
- インストールされていたWindows11Pro 22H2に、この時点のアップデートをすべて適用。
- バックグラウンドで起動していた、Teams、OneDrive、ウィジットは終了させた状態。
結果は、使用環境等、測定ごとにばらつきがあります。常に同じ結果が出るわけではありません。
本ページで掲載した結果は、何度か測定し、良い結果から2番目の結果を掲載しています。
あくまで参考としてください。
CINEBENCH R15
CINEBENCH R20
CINEBENCH R23
時間設定は、10分のまま測定しています。
過去に実施した、各miniPCのCINEBENCH R23結果を比較すると、以下のようになります。

Quieter3C(ノーマル)に対し、Singleで約2.3倍、Multiで約1.5倍の性能です。
Quieter3C(サーマルパッド交換後)に対し、Singleで約1.5倍、Multiで約1.3倍の性能です。
※Quieter3Cのサーマルパッド交換に関しては、以下記事を参照ください。
ファンありのOverclock4C(CPUはIntel N95)より、性能は下でした。
CINEBENCH 2024
動画エンコード
各種miniPCで動画エンコード時間を比較してます。
こちらをご覧ください。
CrystalDiskMark8 内臓eMMC

内臓eMMCについて、CrystalDiskMark8で測定しました。
Overclock4Cとほぼ同じ
Quieter3Cより、Writeが若干早いようです。
SSDを増設できるので、SSDでの運用がお勧めです。
まとめ
Quieter3Cとの比較では、CPUが変わっただけの性能向上はあります。
ただファンレスのためか、Intel N100の性能はフルに生かせていないようです。
冷却ファンがありでIntel N95を搭載するOverclock4Cに、ベンチマークの結果で負けています。
逆にいえば、冷却を改善してPL1,PL2を変更するなどのチューニングすれば、性能アップの可能性があります。
このあたりがこのQuieterシリーズの面白さかと思います。
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